2017年3月24日金曜日

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『マネー・ショート』

またまた訳あって1.5日間家に缶詰になったので映画を観た。1本目はスコセッシとレオ様が手を組んだ『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。3時間以上で長かったけど、面白かったから2回観た。

2本目は、クリスチャン・ベールとブラピが出てる『マネー・ショート(The Big Short)』。サブプライム・ローンが引き起こす金融破綻の裏で空売りで勝負にでる男達の話。かなり金融リテラシーがないとストーリーを理解するのは厳しい。

2017年3月19日日曜日

高野 譲『図解 株式投資のカラクリ』(彩図社 平成26年)

高野 譲『図解 株式投資のカラクリ』(彩図社 平成26年)を読んだ。数ヶ月前、訳あって夜中のコンビニに通った時期があったけど、そのときに見つけて衝動買いした本。投資の本はこれで3冊目。


株取引には、銘柄の選別法としてテクニカル分析(チャートと睨めっこ)とファンダメンタルズ分析(財務諸表と睨めっこ)に分けられ、売買の期間によって、デイ・トレード(1日のうちに売買をする)、スウィング・トレード(数週間中に売買する)、長期投資(数ヶ月~数十年で売買する)などに分けられる。この本の特徴は、株全般に関する基本的事柄と、全ての分析・全てのトレード方法の基礎を、図を用いて広く浅く解説している点である。

非常に解りやすく説明しくれているが、出てくる用語の多さは半端ではないので、ここに書いてあることだけで、それらを全て理解するのは無理がある。だから、ネットなどで随時調べながら読んでいくと、膨大な量の知識が身に着けられると思う。

何も知らない小生にとっては全てが目新しくとても勉強になったが、個人的に印象深かったのは

  • 世界の証券取引所のシェア(NY証券取引所24%、NASDAQ9%、東証7%、ロンドン6.8%・・・)と東証は世界でも3番目に大きいマーケットであることや、東証では外国人投資家の割合が半分以上を占めている点。
  • 株価に影響を与える世界の経済指標(米国雇用統計、米国FOMC、日銀短観、GDPなど)に注目すべきだということ。
  • EPS(Earnings Per Share;一株当たり利益)、PER(Price Earnings Ratio;株価収益率)、PBR(Price Book-value Ratio;株価純資産倍率)などの代表的な株価指数の見方。
  • HFT(High Frequency Trading)と呼ばれるコンピュータを使った高速自動売買の台頭。
  • テクニカル分析の基礎(酒田五法、トレンドライン、移動平行線、高値ブレイクなど)。
など程よい量の情報がコンパクトにまとまっていた点である。

勝間和代の本を読んで、取り敢えず株式投資を今すぐ始める気は失せてしまったが、将来やるかもしれないし、金融リテラシーの一環として非常に勉強になった一冊だった。ちなみに、この著者が書いた機関投資家の裏話的な『株式ディーラーのぶっちゃけ話』という本も相当面白いみたいだ。そのうち読みたいと思っている。

2017年3月18日土曜日

複利・積立・ローンの計算方法

数学とか教えているけど、数学をお金の計算に使ったことがない純真な小生。今日は生まれて初めて神聖なる数学を銭勘定に使う。

とりあえず複利・積立・ローンの返済に関する計算をしてみて、その結果を眺めて妄想する。

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①まずは複利の計算。$x_0$円を預金口座に入れたとする(または$x_0$円の金融商品を買ったとしてもよい)。年利が$\alpha $%のとき、$n$年経過後にはいくらになっているか?
\[
r=1+\frac{\alpha}{100}
\]
とする(例えば$\alpha=5$%なら$r=1.05$)。1年経つと元本$x_0$円は利息が付いて$r x_0$円になっている。複利では、もう1年経つと、この利息込みの$r x_0$円が$r$倍されるので、$r \times rx_0 = r^2 x_0$円になっている。これを続けていくと、入金してから$n$年経過したとき預金額は
\[
x_n = r^n x_0
\]
円になっていることがわかる。

したがって、$x_n$は$x_0$に比例し、$n$と共に指数関数的に増加する。$\alpha=3, 5, 7$の場合について、経過年数$n$と$r^n$の関係を表にしたのが下の画像。


当たり前だけど、複利の凄さと、投資には時間が重要だということがわかる。5%の年利でも20年待てば500万円が500万円*2.65=1,325万円になるのだ。

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②次は積立の計算。頭金(というか始める時点の預金額)を$x_0$円として、年額$\delta x$円を積み立てていく。金利は年利で$\alpha$%とする。$n$年経過したとき、いくら貯まっているか。

初めに1年分$\delta x$円を入金したとする。1年経つと利息が付いて
\[
r \times ( x_0+\delta x ) = rx_0 + r \delta x
\]
円になり($r=1+\frac{\alpha}{100}$)、新たに$\delta x$円振り込むから、合計で
\[r x_0 + (r+1) \delta x
\]
円になる。さらに1年経過すると、これに利息が付いて新たに$\delta x$円が振り込まれるので、
\[
r  \times [  r x_0 + (r+1) \delta x ] + \delta x = r^2 x_0 + (r^2+r+1) \delta x
\]
円になる。これを一般化すると、$n$年経過したとき資産は
\[
x_n = r^n x_0 + (r^{n}+r^{n-1}+\cdots + r+1)\delta x
\]
円になっていることがわかる。

さらに、数学公式
\[
r^{n}+r^{n-1}+\cdots + r+1 = \frac{r^{n+1}-1}{r-1}
\]
を使うと、
\[
x_n = r^n x_0 + \frac{r^{n+1}-1}{r-1} \delta x
\]
とより計算が楽な形になる。簡単のため頭金は無し($ x_0=0 $)とすると
\[
x_n = \frac{r^{n+1}-1}{r-1} \delta x
\]
である。

そして、$\delta x$の係数$ \frac{r^{n+1}-1}{r-1} $を表にすると次のようになる。


毎年の積立額$\delta x$にこの表の値を掛ければ、何年後にいくらになるかわかる。例えば、年率5%で1年に60万円(1ヶ月に5万円)を20年積み立てると、60万円*35.72=2,143万円になる。元本は60万円*21=1,260万円だから、2,143/1,260=1.70倍に増えたことになる。一般には、$x_n$を$x_n =  \frac{r^{n+1}-1}{(n+1)(r-1)} \cdot (n+1)\delta x $と変形すると元本が$ (n+1)\delta x $だから、その係数$\frac{r^{n+1}-1}{(n+1)(r-1)} $が金利ゼロの場合の積立額(つまり元本)の何倍になっているかを表している。これを表にしたのが下の画像。


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③最後は、積立の計算に非常によく似たローン返済の計算。年利$\alpha$の$x_0$円の負債があり、毎年$\delta x$円ずつ返済するとする。$n$年後に返済額はいくらになっているか。

ローン開始時にまず$\delta x_0$を返済したとすると負債額は$x_0-\delta x$円。これが1年経つと$r \times (x_0-\delta x)$に増え($r=1+\frac{\alpha}{100}$)、2回目の支払いで$\delta x$円が引かれるので、負債額は$r x_0 - (r+1) \delta x$円。もう1年後には、これに利子が付き、3度目の返済が入るので、負債額は$r \times [ r x_0 - (r+1) \delta x ] -\delta x = r^2 x_0 - (r^2+r+1) \delta x$となる。これを一般化すると、$n$年後の負債額は$x_n=r^n x_0 - (r^n + r^{n-1} + \cdots + r+1) \delta x =  r^n x_0 - \frac{r^{n+1}-1}{r-1} \delta x$となり、先ほどの積立の一部符号を変えただけの式となる。

この式を使えば、**年後までに返済を終わらせたければ、毎月いくら返済すればよいかなどの計算ができるし、住宅ローンなどの巨額の負債の場合には、返済開始の頃は殆ど利息分しか払っていないなどの悲しい現実を知ることもできる。

勝間和代『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』

勝間和代の『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』(光文社新書2007年)を読んだ。TSUTAYAで100円だった。金融・経済に関する本を読み始めて4冊目。(3冊目は『株式投資のカラクリ』

カツマーと呼ばれるこの人を崇拝している人々(キャリアウーマン層?)がいるというのを聞いたことがある。この本では、実際に金融・経済に関わる人間の立場で、金融リテラシーについてアカデミックな内容にも触れながら解りやすく解説しており、平易ながら説得力をもつ説明の上手さは流石と感じた。

内容としては、日本人は、お金というと預金・住宅ローン・生命保険ぐらいしか頭にないが、それらを金融商品という立場から見たとき、如何にしょうもないもので、それらに回すお金を投資信託を初めとする金融商品に分散投資すれば、どれだけ有益かを説いている。また、労働所得だけを頼りに所得を増やそうとすると、長時間労働になる傾向にあり、金融リテラシーを身につける余裕がなくなり、さらに労働が長時間化し、投資どころではなくなる、という負のスパイラルに陥ることの危険性を指摘している。逆に、金融リテラシーを身につけ、所得の何割かを運用益で賄うことで長時間労働より解放されれば、投資に関して勉強する時間も生まれ、更に運用の腕が上達するという正のスパイラルが生まれると言っている。延いてはそれらが、少子化やワーク・ライフ・バランスの問題の解決にプラスに働くと言っている。

薄い新書ながら内容はかなり盛りだくさんなので全てを紹介はできないが、目次通りに概観すると以下のよう。

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第一章:金融リテラシーの必要性

日本人は欧米人に比べてリスクを回避する傾向にはないにも関わらず、依然として日本人の金融資産の中で「リスク資産」(株式・投資信託・債券)が占める割合が「安全資産」(現金・預金・保険・年金)に比べて低いことをデータを基に指摘しており、それは金融教育の遅れが原因であると分析している。

安全資産の割合が高いということは、収入の殆どを労働に頼らなければならないことを意味しており、ワーク・ライフ・バランスに悪影響を与える。また、統計的にはほぼ確実に利益を出せることがわかっている投資があるのにも関わらず、投資をしないのは重大な機会損失であり、非常に残念であると嘆いている。

第二章:金融商品別の視点

ここでは、定期預金、国債、株式、為替、不動産(住宅)、REIT(不動産投資信託)、投資信託、生命保険、コモディティ(商品ファンド)、デリバティブ(先物・オプション)と言ったものを金融商品という立場から、かなり丁寧に解説してくれてる。(ただし、先物やオプションに関しては、予備知識がない人にはここを読んでも何のことやらわからないと思う。)

特に、素人が個別銘柄株を取引する(テクニカルでもファンダメンタルズでも)ことの無謀さや、景気が良かった頃は(日本人が大好きな)住宅ローン・生命保険が投資になっていたが、現在では如何にしょうもない金融商品であるかを痛烈に批判している。特に、住宅ローンに関しては、民官産総出の「国家的陰謀」とでも言わんばかりである。住宅ローンを組む頭金があれば、賃貸に済みながら投資信託に回せと言っている。また、生命保険は今すぐ逓減型(補償額が年々減少する)への変更を考えて減額した分を投資資金に回せと言っている。

第三章:実践

この章では具体的にどのように資産運用をスタートさせたら良いか提案している。

まずは、例えば毎月4万円を、国内株式・日本国債・外国株式・外国債券の4種類の投資信託へ1万円ずつ積み立てることを勧めている。その際の注意点として、ロードフリー(購入手数料がゼロ)のインデックス投資信託(機械が運用するので信託報酬が安い)を選ぶことをあげている。そこから初めて、半年ほど金融に関する「ながら勉強」を続け、ボーナスが出たらアクティブ投資信託(REIT、グロソブ債、BRICs投信、商品ファンドなど)にもチャレンジする。その後、リターンが安定してきたらリスクマネジメントを学びつつ、投資信託以外の商品(ETF、外貨預金、FXなど)にもチャレンジしていく。資産のリバランス(再配分)を1,2年に1回行う。ということを提案している。

投資におけるリスク分散の重要性が繰り返し述べられているが、そもそも投資信託はプロが分散投資してくれる商品なので、その点ではそれを買う時点で分散している。さらに、日本・海外の株・債券の4つの投資信託に分散することは、さらに分散効果が大きくなる。また、投資信託を一度に購入するのではなく定額で積み立てるということは、時間的なリスク分散(ドルコスト平均法という)も自動的にしていることになっており、上の方法はリスク分散という点では非常に優れていることがわかる。欠点といえば、すべて自動なので「投資している」という感覚が味わえない点か。

第四章:金融を通じた社会責任の遂行

この章では、資本主義がもつ問題点(格差の拡大や環境破壊など)を解説し、個人投資家は投資先を選ぶことで、金融を通して社会貢献できることを説いている。

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2017年3月10日金曜日

SABON・ドラえもん映画・『株式投資のカラクリ』・ビール・『ウォール街』

秘書さんが退職するにあたって、福利厚生委員の僕が記念品を選ぶことになった。家庭菜園が趣味というので、麦わら帽子とかいろいろ考えたけどイマイチ良いのが見つけられず、30代女子への贈り物として鉄板の入浴美容品に辿り着いた。イスラエルのSABONというメーカーのボディスクラブやシャワーオイルのセット。

サレオツ。これと、花束と色紙を昨日の送別会で渡した。喜んでもらえたと思う。

ドラえもんの映画を観た。去年の夏、ギロッポンでイベントに行った映画。内容はぼちぼち。


以前、ファミマで立ち読みして良さげなので買った本。現役の機関投資家が書いたほぼ唯一の本だとAmazonレビューで高い評価がついていた。知らない単語だらけで、調べながら読んだらとても勉強になった。

久々に晩酌している。Green Labelの柄が変わった。

訳あって、丸二日も家に居なければならなくて、DVDレンタルをした。オリバー・ストーン監督のWall Streetを観た。金融映画の金字塔。これをみて証券マンになった人が続出し、マイケル・ダグラスのファッションが流行ったらしい。

エンディング曲のトーキング・ヘッド"This must be the place"がいい。この曲名を題名にしたショーン・ペンの映画もある。

続編"Wall Street 2"も観た。先入観があったでイマイチと感じた。続編を連続してみるのはよくない。

2017年3月2日木曜日

色紙・のど飴・白鳥・贈り物・追試

所属部署の秘書さんが退職するので色紙を用意している。大学の売店ではもう売っていないと言われたので、パッケージプラザで買った。

花粉症か風邪かわからないけど、鼻が詰まって、そのせいで今度は喉がやられている。こののど飴はイマイチ美味しくない。

ここ数日は雪も降らず春の気配がちらほらと。毎日のように白鳥が飛んでいる。

大きな集団はだいたいVの字。



雪が解けると除雪車に壊された歩道が現れる、という恒例の現象。

春を待つ汚れた雪。

鳥海山が見え始めた。真っ白。




大阪から来たゲストが、たくさん贈り物をして下さった。

これまで一度もやったことなかったけど、インフルエンザで公欠の学生もいたので生まれて初めて追試をやった。追試って、大学によっては学生が教員にお金を払うと聞いたことがある。ワイにもくれ。